田中 みな 実 学生 時代
ピックアップ 「中学教科通信」2021年5月号発刊 新しく「中学教科通信」2021年5月号を発刊しました。特集「デジタル時代の学びのカタチ」では,GIGAスクール構想やICTを取り入れた実践例などを掲載しております。8教科合冊でお届けいたします。 教科通信2021年5月号 ▶︎ 令和3年度版教科書準拠のレベル別ワークシート 『ONE WORLD English Course』に準拠した【Level 1~3】のレベル別ワークシートを掲載しました。 レベル別ワークシート ▶︎
では、翻訳を中心とした学習方法は全くの無駄でしょうか? これは、使い方次第です。例えば、文法を正しく理解しているかどうかを確認する上で、何度か和訳してみるのは決して無駄な作業ではありません。 「to+不定詞」や関係代名詞、あるいは完了形などの理解度を確認する上で、和訳や英訳を数回繰り返してみることは、得ることの多い学習方法だと思います。 ただ、和訳の目的はあくまで文法の理解度のチェックであって、素早く翻訳ができるようになることではありません。こうした問題を反復練習して素早くできるようになっておくと日本のテストでは有利だとは思いますが、100回も200回も繰り返して素早くできるようになったところで、英語が喋れるようにはならないのです。 また、文法の理解度を確認するのが目的ならば、丸ごと正しい日本語の文章に訳す必要さえありません。むしろ、そんなことを繰り返すと和訳回路が強化されますから、チャンク(Chunk〜文意で別れる塊)ごとに区切って、簡単な和訳を添える程度に留めておくことをお勧めします。 I go to school to meet my fiends. 普通の翻訳:私は友達に会うために学校に行く。 チャンクごとの翻訳:私は学校へ行く。友達に会うために。 I know the guy who is wearing a red shirt. 普通の翻訳:私はあの赤いシャツを着た男を知っている。 チャンクごとの翻訳:私はあの男を知っている。赤いシャツを着た男を。 このくらいですといわゆる返り読みの癖もつきません。それでいて、自分の文法の理解度を確認することは十分に可能です。 それでもなお、害が大きい しかしなお、それでも害が大きいのが翻訳を主体とした学習方法です。 例えば、下のような4つの文章を和訳するとします。 I heard a very tragic story. I heard tragic stories. I heard the tragic story. I heard the tragic stories. すると、どれを翻訳しても下の文章になってしまうのです。 「僕は悲劇的な話を聞いた。」 英訳はさらに難しく、この文章を上のどの英文に訳せばいいのか、判断する材料はありません。日本語には冠詞や単数形・複数形の区別が存在しないので、翻訳作業を通じてこれらの概念を身に付けるのはほぼ不可能なのです。これは冠詞だけでなく、英語独特の語法やニュアンスをつかむのに、全くと言っていいほど役に立たない学習方法なのです。 ではどうすればいいのか?
例 A: 私が何なのか言えますか? 私は動物です。私は大きいです。私は黒と白。 B: ああ、私はあなたが何なのか知っていますよ。あなたは牛です! A: いいえ、私は牛ではありません。私の一番お気に入りの食べ物は笹です。 さあ、私が何なのかわかりましたか? B: わかった!あなたはジャイアント・パンダです。 2 Give Him My Message. あなた: もしもしこんにちは。わたしは【 】です。ジョンと話せますか? リズ: ごめんなさい、彼は今いないです。伝言を受けましょうか? あなた: はい、お願いします。私たちはミーティングの日にちと場所を変更したということを、彼に伝えていただけますか? リズ: もちろんよ、じゃあね。 Power-Up 道案内をしよう2(電車の乗りかえ) すみません。福岡空港へはどのように行けばよいのか教えていただけますか? もちろん。私たちは今、貝塚駅にいます。 はい。 中洲川端に行って、そこで電車の乗りかえです。 オーケイ。どの路線に乗ればよいですか? 空港線に乗ってください。 ここから約30分くらいかかります。 ありがとうございます。 どういたしました。気を付けてください。 中学校教科書の日本語訳は、東京の中学生が普段使っているナチュラルな会話に近づけつつ、日本語のセリフから英訳しやすいように配慮した。"英語は苦手"と感じている人はなおさら、教科書の英文はしっかり覚えて、暗唱できるようしよう。